なぜ工業系の説明は「伝えたつもり」になりやすいのか

工業製品や設備、工程の説明は、
「しっかり説明したはずなのに、なぜか伝わっていない」
という状況が起きやすい分野です。

図面もある。写真もある。文章もある。
それでも、営業資料やWebサイト、展示会のパネルを見た人に
正しく内容が伝わっていないというケースは少なくありません。

なぜ、このようなことが起きるのでしょうか。

目次

開発部、設計部の説明は、正確だが伝わらない

開発部、設計部の方とお話しすると、非常に詳しく、丁寧に説明してくださいます。
構造、仕組み、こだわり、開発経緯、技術的な裏付け。どれも重要な内容です。

しかしその説明を聞いていると、あることに気づきます。

「どこを要約すべきか」が決まっていないのです。

専門家同士であれば、この情報量でも問題ありません。
むしろ、この精度こそが信頼につながります。

ですが、それをそのまま市場に出してしまうと、
受け手は「何が重要なのか」がわからなくなってしまいます。

結果として、

しっかり説明したはずなのに、伝わっていない

という状態が生まれます。

デザイン部門の本当の仕事は「理解すること」から始まる

このような場面で、デザイン部門の役割は明確でした。

まずやることは、
イラストを描くことでも、資料を整えることでもありません。

ひたすら話を聞き、内容を理解することから始まります。

・この製品の何が本質なのか
・どこが他と違うのか
・誰に、何を伝える必要があるのか

これを自分たちの中で完全に咀嚼する。
その上で、「市場に出すべき部分」と「出さなくてもよい部分」を
フィルターにかけて整理していきます。

この工程がなければ、どれだけきれいな資料を作っても、
結局は“伝わらない資料”になってしまいます。

付け足しで作られた資料が、なぜわかりにくくなるのか

工業系の資料でよく見かけるのが、
後から情報が足され続けた結果、複雑になってしまった資料です。

最初はシンプルだったはずなのに、

・これも入れた方がいい
・あれも重要だから追加しよう
・この説明も必要だ

と足されていくうちに、枝だらけの構成になってしまいます。

本来、企画や資料は
7〜8割の完成図を描いてからスタートしなければなりません。

完成図が見えていない状態で作り始めると、
どうしても「付け足し」の連続になり、
伝えたいことの輪郭がどんどんぼやけていきます。

イラストは「わかりやすくする魔法」ではない

よく「イラストにすればわかりやすくなる」と言われます。
しかし実際には、そう単純な話ではありません。

理解されていない内容は、どんなイラストにしても伝わりません。

イラストは、整理された情報を視覚化するためのツールです。
情報が整理されていなければ、イラストもまた、
「なんとなく雰囲気はわかるが、結局よくわからない」ものになります。

つまり、

わかりやすいイラストの前に、わかりやすい整理が必要

ということです。

伝えるために必要なのは、イラストよりも先に「整理」

図解やイラスト、インフォグラフィック、アニメーション。
これらはすべて、非常に有効な手段です。

しかし、それらが本当に力を発揮するのは、

情報が整理された後

です。

まず理解する。
次に整理する。
そのあとに視覚化する。

この順番を踏むことで、はじめて
「誰が見てもわかる説明」が実現します。

イラストは、その最後の工程を担う重要なツールにすぎません。

工業製品や設備の説明が難しいのは、
専門性が高いからではなく、
整理される前に伝えようとしてしまうからかもしれません。

整理された情報を、どう視覚化するか

整理された情報を相手に伝えるとき、
文章だけではどうしても理解に時間がかかります。

そこで初めて、イラストや図解が力を発揮します。

例えば、立体構造や設備の関係性を伝える場合には、
アイソメトリック(立体俯瞰)イラストが有効です。

奥行きや構造、配置の関係が一目で把握できるため、
写真や図面では伝わりにくい内容を、直感的に理解してもらうことができます。

一方で、工程や流れ、仕組みを伝える場合には、
インフォグラフィックのように要素を簡略化し、
伝えることに特化した図解が効果的です。

ここで重要なのは、

簡略化することは、簡単にすることではない

という点です。

伝えたいことだけを瞬時に届けるためには、
情報を取捨選択し、不要な要素を削ぎ落とす
高度なデザイン技術が必要になります。

イラストは、情報を飾るためのものではなく、
整理された内容を、最短距離で伝えるための手段なのです。

だから工業系の説明は「伝えたつもり」になりやすい

・情報は正確
・内容も充実している
・説明も丁寧

それでも伝わらない理由は、
「何を伝えるか」が整理される前に資料化されてしまうからです。

これが、工業系の説明が
「伝えたつもり」になりやすい大きな理由です。

この整理の工程を第三者が担うことで、
工業製品や設備の説明は、驚くほど伝わりやすくなります。
デザインとは、見た目を整えることではなく、
伝える順番を設計することなのかもしれません。

このような図解・インフォグラフィック•アニメーション制作が可能です

インフォグラフィック/アイソメトリックイラスト

複雑な情報を、誰でも理解できるビジュアルに

アニメーションCM・PR動画

伝わる映像で、魅力を最大化する

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次